今週は以下の4つのニュースをテーマに学習を進めます。
【初級】10代の2人の姉妹が津軽三味線界の新星として注目されている。
【中級】カナダはイランのイスラム革命防衛隊(IRGC)をテロ組織に指定した。
【上級】政府がSNS上の広告の審査を強化する総合対策を決定した。
【上級】ロシアと北朝鮮が包括的戦略パートナーシップに関する条約に署名した。
この中から今週は【上級】ロシアと北朝鮮が…について考察してみました。ロイター通信によりますと、
[ソウル 20日 ロイター] - 北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は20日、金正恩朝鮮労働党総書記とロシアのプーチン大統領が19日に署名した「包括的戦略パートナーシップ条約」の全文を伝えた。一方が武力侵略に直面した場合、あらゆる軍事的支援を遅延なく提供すると定めた。詳しくはこちらから
「一方が武力侵攻に直面し、戦争状態に陥った場合、国連憲章51条とそれぞれの国の法律に従い、保有する全ての手段で軍事的およびその他の支援を遅延なく提供する」と明記した。国連憲章51条は加盟国の個別的、集団的自衛権を規定している。
ロ朝条約はまた、両国が互いの利益を侵害するいかなる条約も第三国と締結せず、自国の領土がもう一方の国の安全保障と主権を害するために利用されることをいかなる国に対しても認めないと定めた。
同時に「戦争を防ぎ、地域および国際的な平和と安全保障を実現すべく、防衛力を強化する」目的で共同措置を取るとも規定した。
原子力の平和利用、宇宙開発、食料・エネルギー安全保障、人工知能(AI)に関する協力も盛り込んだ。
これは事実上の軍事同盟ですね。以前のロシアは北方領土問題を抱えつつも明確な「反日国」ではありませんでしたが、ウクライナ戦争による経済制裁、さらに北朝鮮とのこの条約締結により事実上の反日国になりました。わが国にとっては由々しき問題です。
もし北朝鮮と韓国の間で戦争が起こるようなことがあれば北朝鮮の援軍としてロシアが出てくるという明確な意思表示です。一方、韓国の後ろ盾の米国は自国ファーストに進んでいるため有事の際にどれほどの支援をしてくるのか不透明です。今秋の大統領選挙でトランプ氏が勝つようなことになれば「韓国からの米軍撤退」という選択肢も議論されそうです。韓国は厳しい状況に置かれています。
朝鮮半島有事となれば劣勢となるであろう韓国から我が国に大量の難民が押し寄せることになるでしょう。この可能性の検証はさておき、現存する対ロの北方領土問題、対北朝鮮の日本人拉致問題の解決も見通せなくなりました。
何より、領空侵犯に領海侵犯を繰り返す中国を加えたこの3つの独裁国は反日国であり、核保有国でもあります。戦後70年を戦争なく過ごしてきた我が国ですが、安全保障において大きな岐路に立っています。自衛隊、非核三原則、そして日米安全保障条約の見直しが必要な時期に来ているのではないでしょうか。